SHINZEN(しんぜん)の「共にのつどい」の名前には「共に生き、共に考えよう」という意味がこめられています。 SHINZEN(しんぜん)では毎月、施設の先生、あるいは障害者ご本人や、お母さん、他のボランティア・グループの方々をお呼びしてお話を伺っており、その内容は、どれも感銘深いものばかりでした。 講師の方は、淡々と語りながらも、一つ一つの言葉の中には、ほとばしるような思いがあり、私たちSHINZEN(しんぜん)スタッフにも熱い情熱が伝わってくるのです。 時には、胸を切り裂かれるような悲しみ、苦しみの淵に立ちながらも、それを超えてきた道のりは聞く者の心をゆさぶりました。 どうやってその壁を越えたのだろうか。どうしたら、そんなにも変わらない心で尽くせるのだろうか... そこには、生きていく上で大切なものが珠玉のようにきらめいていました。 SHINZEN(しんぜん)ではこれから、ブログを通して「共にの集い」の内容を紹介していきます。

SHINZEN(しんぜん)自宅の離れに


自宅の離れに群馬県初の自立ホームを設立。
自由を手に入れ、はばたいた入居者達 SINZEN(しんぜん)いのちの輝きより

c 矢島正寿   精神薄弱者自立ホーム・寮長  95年11月

 矢島先生は、妙義もみじ学園創立の昭和55年から、指導員として働いてこられましたが、その中で自立できる人達が、自由な環境の中で暮らし、働ける場所をつくりたいと、自宅の敷地に昭和63年、自立ホームを作りました。現在、人呼んで「矢島ホーム」には3人の学園出身者が暮らしています。

                    ◇

 自立ホームをつくりたいと思ったのは、施設というのは、どうしても管理的になりやすく、潤いに欠け自由が少ないからです。しかし、園生が何を一番欲しているかといえば、自由なのです。
国際協力SHINZEN(しんぜん)公式ホームペー
 それならば、働ける能力のある人は、職場を確保し、住む場所があれば自立できるのだから、自分はその生活の場をつくろうと思ったのです。
自宅の離れに、30坪の家を建て台所、風呂、トイレは共同にして、1人6畳の部屋を使えるようにしました。
当時は、このような自立ホームは、行政でも取り組んでいなかったので、群馬県でも初の試みだったと思います。

 公的な援助も受けていませんし、これは私の仕事というより、ボランティアといった方が、いいかも知れませんね。(笑)

 ホームをつくるにあたって、就労先の確保と地元住民の了解が、必要でした。
私達の村は、わずか200人の人口ですが、当初この200人が、全員反対しました。しかしそれは、知恵遅れの人に対する知識不足からくるもので、一軒一軒を3人と一緒にあいさつをして回ることによって、皆さんの不安は消え、理解を得られました。

 ここで少し、入居者の木村さんのことをお話ししましょう。木村さんは、50代の男性です。もみじ学園には創立時に入り、そして自立ホームに来ました。IQ58で、精神年齢は9歳ぐらいの能力があり、新聞も簡単なものは読めます。

 学園に入る前にも、就労経験がありますが、知恵遅れの他に分裂症の傾向もあり、対人関係がうまくいかず、酒を飲んで放浪ということを繰り返し、職を転々としました。自殺未遂もありました。

 木村さんは、幸いにも理解ある事業主と、巡り会いました。自動車用のアンテナ製造の会社で、木村さんは、アンテナの先に丸いネジを付ける作業をしています。

 社長さんが、木村さんのために、ネジがしっかりついていない時には、知らせてくれるセンサーをつけてくれました。
木村さんでなければ、センサーをつける必要もないし、効率ももっと良いはずですが、それでも使ってくれています。
こうした配慮や協力体制があって、初めて自立の道も開けたのです。

 木村さんは、そこの社長の娘さんが中学時代に使っていた、ピンクのカゴの付いた自転車を、もらいました。
それこそピカピカに磨いて雨の日も風の日もその自転車に乗って、通勤していました。
最近、ギア付きの自転車に買い替えましたが、頂いた自転車は「この自転車は、栄光製作所の社長さんからもらった自転車で、記念品です。誰も持って行かないで下さい」と書いた紙を貼って大切に保管しています。

 木村さんにとって、その自転車は生まれて初めて手に入れた。自由の象徴だったのです。
鳥の翼のように、木村さんはその自転車に乗って、文字通りはばたきました。

 最近は、働いたお金を貯めて、100万円でホームの隣にプレハブを建てました。プレハブといっても玄関もあり表札が付いています。
自分の力で、自分の家を建てたのですから、立派なものです。木村さんは今、まさに木村さんらしく暮らしています。

 自立ホームで実践し、成果のあったものは、少しずつ学園の方でも取り入れてくれています。例えば園生だけで、グループをつくって旅行に行ったり、飲酒も自由になりました。
飲酒を許可したら、無制限に飲むのでは……という心配も杞憂でした。初めのうちこそ失敗する人もいましたが、今は適量が分かっています。
 心配し過ぎて、枠をあまりに多くつくっていたのです。施設は、病院ではありません。管理的なものを少しずつ取り除いて、暮らしやすい環境の中で喜びや生きがいまでも、見つけられるように、手助けしたいと思っています。
                     ◇
 矢島先生のお父さんは、救護施設の施設長でした。その父親の背中を見て育った矢島さんも、いつしか福祉の道に、入っていったそうです。
矢島ホームで、共に暮らしている先生の2人のお子さんも、父の背中から大切なものを、学んでいることでしょう。
日本で欠けているといわれている福祉の心が育つにはそうした、親の姿が何よりも大切なのかも知れません。

 国際協力SHINZEN(しんぜん)公式ホームページ 



SHINZEN(しんぜん)おすすめリンク集



  • SHINZEN(しんぜん)活動報告-地雷撤去・被害者支援-
    SHINZEN(しんぜん)ではカンボジアにおいて、地雷撤去活動・被害者支援のため、地雷撤去センター(CMAC)・ベテランズインターナショナル(VIC)などへの支援を行っている...
    http://www.eshinzen.net/report-removemine.htm

  • SHINZEN(しんぜん)活動-報告教育・職業訓練-
    「中学校・高等学校運営」・「校舎建設」支援
    SHINZENの支援している太陽中学・高校の8年生の入学手続き開始日には、85の定員に対し、徹夜組を含む300名以上が押し寄せ、未だかつてない大混乱となった...
    http://www.eshinzen.net/report-education.htm

  • SHINZEN(しんぜん)活動報告-医療支援-
    「孤児院支援・マラリア検査・治療薬配布」
    SHINZENでは地元の医師・検査技師の協力を得ながら、検査および治療薬の配布を行っている...
    http://www.eshinzen.net/report-healthcare.htm

  • SHINZEN(しんぜん)活動報告-井戸掘り・飲料水確保-
    「井戸建設支援・農業(稲作)支援」
    ウガンダ共和国 カンパラ地区(Mutundwe,Nateete)、施工前のこの湧き水は、繁みに囲まれた場所に水溜りのような状態でありました...
    http://www.eshinzen.net/report-digwell.htm

  • SHINZEN(しんぜん)活動報告-国内活動-
    国際会議・給食サービス・ボランティア学習会「共にの集い」・おむつたたみ
    http://www.eshinzen.net/report-home.htm

  • SHINZEN(しんぜん)ニュース-おげんきですか?
    http://www.eshinzen.net/ogenkidesuka.htm

  • SHINZEN(しんぜん)福祉ショップしんぜん
    http://www.eshinzen.net/shop.htm

  • SHINZEN(しんぜん)収支決算報告書
    http://www.eshinzen.net/settlement-of-accounts.htm

  • SHINZEN(しんぜん)よくある質問
    SHINZENでは、随時、会員の申込を受け付けております。また、国内活動として...
    http://www.eshinzen.net/faq.htm


posted by SHINZEN at 10:44 | SHINZEN(しんぜん)-知的障害
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。